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ヘヒト (特殊潜航艇) : ミニ英和和英辞書
ヘヒト (特殊潜航艇)[わたる]
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〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。

特殊 : [とくしゅ]
  1. (adj-na,n) special 2. unique 
特殊潜航艇 : [とくしゅせんこうてい]
 (n) special purpose submarine
潜航 : [せんこう]
  1. (n,vs) submarine voyage 2. underwater navigation
潜航艇 : [せんこうてい]
 (n) a submarine

ヘヒト (特殊潜航艇) : ウィキペディア日本語版
ヘヒト (特殊潜航艇)[わたる]

ヘヒト(Hecht)は第二次世界大戦中にドイツが開発した特殊潜航艇である。この艇はXXVIIA型としても知られ、2名が搭乗し、電動モーターで航行した。
== 歴史 ==
ヘヒトの開発は、ドイツ軍戦艦ティルピッツの撃沈を目指したソース作戦中に沈没していたイギリスのX級潜水艦「HMS X6」および「HMS X7」の2隻のサルベージから始まった。ドイツ海軍艦政本部(Hauptamt Kriegschiffbau)により、この潜航艇を調査した結果に基づいて二人乗りの潜航艇の設計が開始され、XXVIIA型として採用しヘヒト(Hecht カワカマスの意味)の名がつけられた。
X級潜水艦のように、XXVIIA型は機雷を装備し敵艦艇の船底に設置するよう設計された。しかしこの艇は著しく小型で、X級潜水艦とは大きな差があった。ヘヒトはディーゼルエンジンと電動モーターを複合した推進方式を採用せず、12馬力のAEG社製魚雷用モーターに頼った。これは潜航して用いられるという前提から、ディーゼルエンジンは必要ないとされたことによる。しかしこのことが4ノットで69海里という、非常に短い航続距離を生む結果となった。
この艇は、対潜網などの障害物を突破する必要があることから水中翼も水平舵も装備せず、トリムは耐圧殻内の重量物を移動させることで調整された。実際には重量物を素早く移動させられないことから、この方法は全く用をなさず、水中翼と舵が後に追加された。それでもヘヒトの潜航中の操作性は、バラストタンクを装備しないことから貧弱なままであった。
ヘヒトは機雷を装備するよう設計されていたものの、カール・デーニッツは沿岸海域の船を攻撃できるよう、魚雷を装備する機能を求めた。ヘヒトは魚雷または機雷を艇下部に吊下できるよう設計され、艇首にはリムペットマインを装着できた。
外見上、ヘヒトはイギリスのウェルマン潜水艇に似ていた。分離可能な機雷が潜水艇の艇首先端に取り付けられ、前部区画にはバッテリーとジャイロコンパスが取り付けられた。これはドイツの特殊潜航艇の装備としては初めてで、艇が潜航したまま作戦するためにために不可欠と考えられた。この後方は操縦区画であり、2名用の座席が設けられた。座席配置は中央線上の前部に機関士席、後部に指揮官席が置かれ、指揮官の航法用に潜望鏡と透明なアクリル製ドームも設けられていた。
1944年1月18日、デーニッツは新規の設計案をアドルフ・ヒトラーと協議し、賛成を得た。3月9日、試作艇の製造のためにキールに所在するゲルマニアヴェルフト社と契約が結ばれ、3月28日には52隻の追加発注が契約された。
53隻のヘヒトが1944年5月から8月の間に製造された。しかしこの艇の不十分な性能から実戦には一度も投入されず、代わりにゼーフント乗組員の訓練に用いられた。
艇首には磁気式の機雷1発だけではなく、ダイバー1名も輸送することができた。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「ヘヒト (特殊潜航艇)」の詳細全文を読む




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